えびすまるのトレーニング日誌

ランニングと筋トレの記録。ときどき雑記

いつの間にかVR体験のコストがかなり下がっていた(『VRビジネスの衝撃』)

 最近、ニュース等でちらほらVR(ヴァーチャル・リアリティ)の盛り上がりを目にします。僕も少し気になっておりましたが、

 

VR体験をするにはまだまだ高価で手間がかかる

 

という先入観があり手を出さないまま(調べもしない)でした。

 

この本を読み終わるまでは。。。

 

 

僕のVR体験

本書の内容に踏み込む前に僕のVR体験の話をします。

 

僕が初めてVRを体験したのは、2013年に幕張メッセでおこなわれた展示会に足を運んだ時でした。(確かデジタルサイネージジャパンだった気がするけど詳細は忘れた)

 

とある企業が「VRを体験してみよう!」って感じでブースを出していたので、気になって覗いてみたところ、ヘッドマウントディスプレイ(以下HMD)をかぶった体験者がめっちゃフラフラしながら木の板の上を歩いていました。

 

「え!?どういうこと?(笑)」と思い、僕もHMDをかぶったところ視野全体に映ったのはビルの屋上の風景、足元をみると一本の細い橋があり、別のビルの屋上につながっています。橋から少し目をそらすと、眼下には相当高いところにいることを感じさせる街並みが見えます。

 

スタッフの方が「はい!ではその橋を渡ってみてください!」というので、渡ろうとするとなぜか風が吹いたようで映像がふらふらと揺れます。実際には風は吹いてないし、ただの映像なのですが橋を渡っているときが相当怖い。この橋から落ちたら死ぬという心理的プレッシャーをリアルに感じかなり衝撃を受けました。

 

ただ、そのHMDは大きくて重たく、さらに太いケーブルででかいPCとつながっているような状態でしたので、これが一般に普及するのはかなり後だろうなと感じました。

 

HMZのこれじゃない感

衝撃的な体験からしばらくした後、家電量販店を歩いていたらsonyが出したヘッドマウントディスプレイHMZの体験コーナーがありました。あの時の橋の興奮をもう一度味わえるかなと期待して被ってみたところ、、、

 

なんか違う??いや、全然違う!!

 

感覚としてはHMDの奥にスクリーンがある感じで、没入感が全然ないのです。

原因は視野角にありました。製品紹介ページに書いてありますが、視野角が45°しかないので、イメージとしては下図のような感じで”視聴”の域を脱せず、”体験”には程遠いものでした。

 

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若き天才が視野角を一気に広げる

そんな経験をしたので、民生用HMDに対しては何も期待しなくってしまいましたが、本書を読んで一人の若き天才がこの問題に果敢に挑戦していたことを知ります。

 

その天才こそオキュラスの創業者パルマー・ラッキーでした。

 

彼はハッカーかつゲーマーで、ゲームの中に入りたいという夢を持っていました。しかし、当時のHMDは視野角が40°程度であり、彼の望むものには到底届かないスペックです。

 

そこで彼は、弱冠17歳にしてなんと自らHMDを自作し始めます。大きなディスプレイをヘッドギアにを押し込めることに成功し視野角をなんと90°にまで広げてしまうのです。

 

彼を支えたもう一人の天才

パルマーは自分の成果を欠点も含めて3Dゲームのフォーラムに投稿していました。そこで受けたフィードバックを次機種に生かすためです。その試みにもう一人の天才ジョンカーマックが注目していました。

 

彼はCG分野の天才的プログラマーで、一人称シューティングゲームである「FPS」の分野は彼が生み出したといっていいほど、リアルタイム3DCGの技術にに長けている人物です。

 

当時パルマーは視野角を広げようとすると、レンズの作用によっていびつな歪んだ画像になってしまうことを課題としていました。しかし、これをカーマックがCG技術によって解決してしまいます。簡単に説明すると、レンズの作用を計算して画像の方を逆に歪ませて、レンズを通した時に鮮明に歪まずに映るようにしたのです。

 

スマホがあればローコストでVR体験可能

こうしてパルマーとカーマックによって生み出された画期的な方法は、現在のHMDで使われる基本的な手法となります。その結果スマホでも気軽にVR体験ができるHMDキットがどんどん開発されていっています。

 

Googleなんかはなんと段ボールで作られたHMDを販売しています。(amazonで調べたら¥560で売っていました。。知らなかったー!)

 

早速買ってみる!

ということで、VR体験のコストがかなり下がっていることが本書を通して理解することができました。

 

他にもVRがゲーム以外で用いられる可能性(建築・ウェディング)や、VRの先(ARやVR)についても本書は言及していますが、まずはスマホでのVRを体験してみたくなったので、以下の製品を買ってみることにしました。

 

 

¥3,300(7/7現在)の価格ですが、なんと視野角は102°!そこそこ本格的なVR体験ができるのではと期待してしまいます。

 

しばらく使用したらレポを書こうと思います!

 

7/8 追記

なんとこの記事をupしたことをtwitterに投稿したところ、著者である新清士さんからリプライがありました!

 

 

紹介していただいた動画を拝見いたしましたが、まさに私が体験したものとほぼおなじでありました。今思えば僕が体験した時も猫がいたような気がしてきました。

 


「さあ、取り乱せ。」【VR ZONE Project i Can】 プロモーションムービー

 

お台場ナムコで体験できてしまうんですね。ぜひ近いうちに足を運んでみたいと思います。新さんありがとうございました!