『人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術』(古川武士)
習慣化コンサルタントの古川武士さんが書いた、『人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術』を読みました。
今年からうちの会社は夕方の残業禁止、朝の早朝残業ならOKというルールに変わりました。(こういうところは増えているのかな?)
ですが、僕は早起きが苦手です。
朝早く出社すれば余裕を持って仕事を消化でき、しかもお金ももらえるということは頭では十分わかっているのですが、就業時間ギリギリに出社して焦りながら仕事をすることが多い状況です。
なんとか早起きできるようになれないかなと思い、本書をポチりました。
なぜ早起きするといいのか?
僕の場合は上記のような金銭的インセンティブがあるのですが、そうでない人にとっては30分早く起きてもギリギリに起きても大した差異はないように思えます。
しかし、古川さんは冒頭でそれが大きな悪循環の始まりだと説きます。
「朝、何時に起きていますか?」
私がセミナーで質問すると、ある方は「7時半ぐらいですね」と答えます。そこで、「なぜ、その時間に起きるのですか?」と聞くと、「その時間に起きないと会社に間に合わないからです」との回答。
このやり取り、普通に聞こえるかもしれませんが、実はここが大きな悪循環のスタートラインであることに、多くの人は気づきません。
普通に聞こえました。どこがあかんのですかね?
その時間に起きている理由が「会社に間に合わないから」というのは、受身の状態なのです。
受身とは、「何かにさせられている」「何かをしなければいけないからやる」という受動的なパターンで動いていることを意味しています。
はっ!なるほど。
受動的なパターンでスタートした生活では、会社に着いてからも受け身の状態が続きます。上司から言い渡される仕事や、緊急の案件に振り回されて、主導権を取り戻せません。帰ってから寝る時間まで振り回されて、1日が終わっていきます
あるある過ぎて胸が痛い。。。
それが、次の日もその次の日も続き、週末を挟んでも何も変えられず、そのうち悪循環にはまってしまうのです。
やめてやめてやめて、起きます早く起きます!!
早く起きるための技術
冒頭で早起きしないことの恐ろしさを十分植えつけられましたが、具体的にどうすればいいのでしょう?古川さんは基本となる5つの原則を紹介しています。
1.起きる時間ではなく寝る時間に集中する
2.睡眠負債が発生しないような十分な睡眠を取る
3.一度に1つの習慣を貫く
4.センターピンに狙いを定める
5.ボトルネックを想定する
それぞれについて説明があるのですが、僕は4が一番大事じゃないかなと思いました。
センターピンはボーリングのセンターピンです。一番先頭に立ってるあれです。ボーリングではセンターピンを倒せば他のも大抵倒れる、上手くいけばストライクも狙えます。
早起きにおけるセンターピンは寝る時間を守るためのキーとなる行動やルールです。
仕事を終える時間が遅くなって夜更かししてしまう人は退社時間がセンターピン、お風呂入った後眠くなるという人は入浴時間がセンターピンになります。
僕の場合は夜にネットサーフィンをすることが多いので、PCやスマホの電源を切ることがセンターピンになりそうです。
まとめ
そのセンターピンを倒すことが難しいんじゃ!となるところですが(ボーリングでも意外と難しい)、本書では仕事を早く終わらす方法や、実際に早起き改善した3つ事例の解説も交えてちゃんとセンターピンの倒し方まで紹介しています。
このような早起きするためのノウハウもためになりましたが、僕にとっては冒頭で早起きしないことの恐ろしさを植えつけられたことが全てでした。明日から早く起きられそうです。というか今日も早く起きてます。
おまけ(9時間睡眠を続けるとどうなるのか)
本書では適正睡眠時間は7時間としていますが、古川さんは睡眠の重要性を実験するために1ヵ月ほど9時間睡眠を続けてみたそうです、その結果、、、
まず仕事面でいえば、集中力が劇的にアップしました。通常3時間かかっていた仕事が半分の時間で終わる、気の重い仕事が面白いようにどんどん片付いていきました。睡眠によって脳のエネルギーが満ちあふれているので、苦痛を感じないのです。
(中略)
また、想像力も飛躍的に高まりました。たった20分しかない電車の移動時間で、大きな講演のコンセプトが固まり、話す内容の概要のスケッチが完了しました。2時間~3時間かかってもグルグル決断できないことが、隙間時間だけで重要な仕事が終わっていったのです。
(中略)
起きている間、毎瞬、幸福感を感じる生活が続きました。
ほんまに!?